国際言語としての英語
- English as an International Language -
現代における英語教授の議論の一つとして、「国際言語としての英語教授法」というのがあります。
英語は今や、異なった言語を母国語とする人同士のコミュニケーションの道具として世界中で使用されており、英語を母国語としないノンネイテブスピーカーの数は、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの英語を母国語とするネイティブスピーカーの数の3倍と推定されています。
学校教育などで英語を勉強し、英語を第二言語として使用している人の数は、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの英語を母国語としている人口をはるかに上回っているのが現状なわけです。
では、私たちが英語で会話をする相手というのは、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどからのネイティブスピーカーと、その他アジアや中東、ヨーロッパ諸国出身のノンネイティブスピーカーと、統計的にどちらが多くなるでしょう?
もちろん、総数ではるかに上回る、ノンネイティブスピーカーと言えるでしょう。私たちが英語で会話をする相手は、中国やインド、イタリアやフランス、エジプトやトルコ、その他近隣アジア諸国の人たちなどになる確率が非常に高いというわけです。
この点において、英語を学習するにあたり、アメリカ英語が良いのか、イギリス英語が良いのか、などという議論はあまり意味のある議論ではなくなります。そして、むしろ、いかに様々な国の人の話す英語の発音に慣れるかが1つの大きなポイントとなってきます。
また、ネイティブ特有の表現、などというものも、習得する必要は低くなってきます。それよりもむしろ、いかに自分たちがノンネイティブに分かりやすい英語を話せるようになるかがポイントとなってきます。
このように、英語を「国際言語」として捉えるか、それとも、「アメリカやイギリスなどの言語」と捉えるかで、学習の仕方も大きく変わってくるわけです。
これに関して、以下に講師の書いた小論文を添付しますので、興味のあるかたは是非一度目を通してみてくください。